芸は身を助ける、時に料理は命も助ける。
何事も極めると仕事になる、と言いますが、料理ができる人、どんな食材を使ってもパパッと短時間で美味しく綺麗に盛り付けられる人、というのは、一生食うのに困らないと思う。
レストランのオーナーからフリーランスの気まぐれカフェからサラリーマンの週末料理店まで幅広くカバーできるわけですよ。誰でも気軽に始められてここまで職業、というより働き方が選べる仕事スキルって他にないんじゃない。
男女関係なく結婚でも圧倒的に有利ですしね。顔面偏差値が低くても収入が低くても頭が悪くても料理の腕がピカイチ、であれば「おっ」て思うよね。胃袋を掴めば相手は必ず家に帰ってくるって言うし。
しかも、全世界どんな状況であれ通用する数少ないスキル。先進国だろうが途上国だろうがオフィスだろうが家だろうが難民キャンプだろうが関係ない。もし将来海外で働いてみたい、国際貢献してみたいというのであれば商社マンとかMBAホルダーとか目指す前に料理スキルがあればすぐ行ける。
世界の貧困で一番解決しなければならない問題は食料だから。
教育もインフラも仕事も何のためってそれは日々食べていくためであって。
その食べるものが美味しかったらそれに越したことはないよねと。
あと単純に、衣食住の中で一番手っ取り早く幸せを感じやすいのも大きい。
かのホリエモンも、社会貢献できて人の役に立つ仕事がしたいです、という若者に食べログで安くて美味いレシピ沢山作って提供するのが一番感謝されるし役に立つんじゃねって冗談か本気か分からないコメントしてましたが、本当そうだなって思います。
ご飯は場所だけでなく時代も選ばない。どんな時代でも必ず必要とされるので、料理ができる人は有事の際に非常に重宝されるんだよね。戦争とかね。
私の曽祖父(会ったことはない)は中々破天荒な人だったそうですが、そんな彼が戦争で生き残れた理由が料理。
給仕係だったから砲弾から逃げやすい後方側、しかも逃げ足が相当早かった(全然戦う気なかった)ことに加えて食糧が届かないときは野生のヘビを捕まえて2つにピーーッと裂いて(?)肉は食べて皮はベルトにして、まあそんな感じでたくましく生きたんですね。
他にも、これは知り合いのマダムのお父様の話ですが、彼女の父はシベリアに拘留されたらしく、何人も飢え死にしたり寒さに耐え切れなかったり、まあ過酷な環境で強制労働を強いられていたと。
そこでも料理スキルが命を助けたそうで、ロシア人がどうしても豆が柔らかくならないと困っているところ、豆を柔らかくするには茹でるだけではダメで塩を入れなければ、ということを彼が教えた結果、その人は給仕係に抜擢され暖かい家の中で料理を作っていたおかげで無事日本に帰ってこれたとか。
もうね、料理はただの趣味とか主婦の仕事とかそういうレベルじゃない。
生きるための知恵だね。
ということで、もし料理の才にちょっとでも恵まれている人がいるのなら、その道に進む、そうでなくても調理師免許くらいは持っておくとその先の未来が広がって羨ましいなぁ、と野菜炒めがいつも炭だらけになる人間は思うのでした、まる
ちなみに海外で飲食店開業するなら寿司が良いらしいですね。世界中どこでも人手不足だしどこでも寿司不足なのですぐにお店が開けて繁盛するんだとか。
今なら2年くらいでSUSHI職人になれるらしいですし、もし無職になったら私はこの道を歩みます。手汗でニチャニチャしそう!
追記:
公邸料理人とかいいなあ。大使館で料理長するの。現地の食材を使いつつ日本を表現するとかアツい・・・。