羽二重もち子の日記

田舎で社内ニート→海外(アジア)で社畜→今は日本で二児の母してる羽二重もち子さんのブログ。

学生主催の一億会議に出たら無力感に襲われた話

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jascaという学生団体が主催する「一億総活躍&地方創生〈学生・若者〉全国大会 in 横浜」に出席してきました。

 

現役大臣や政策関係者、今をときめく若手起業家などなど、錚々(そうそう)たるメンバーの講演を2日間にわたって聞ける、参加者も意識の高い学生や若手社会人ということで、あーめっちゃ面白そう!と思って参加した本大会。

 

もち子も意識高く挑んだところ、見事玉砕し無力感に襲われた話です。

 

 

順を追って話すと。 

 

 

オープニングの若手起業家の講演会、内容はとても良かった。

前々から新聞やテレビで見かけて会いたいな〜と思ってた人、全然知らなかったけどとても面白そうなことをやってる人、こいつやべー奴(!)だなと一目でわかる人…

全員わたしと同年代で、こんなぶっ飛んでる人達がいるなら日本は大丈夫だと。

 

 

んーでも、こんな凄い人達がいるなら私やることなくない?

 

 

ここに来ている参加者だって、一流大学・一流企業ばっかりだし…

 

 

日本創生はこの子達に任せて、凡人は子ども産んでご隠居、彼らみたいな次世代を育てますかね〜

 

 

という諦めというか卑屈というか、そんな無力感に襲われたのがまず最初。

 

 

次に。

 

 

地方に対する都会っ子のネガティブキャンペーン(?)。

 

 

「地方」に対してどんなイメージを持っていますか?

という質問に対して参加者の回答がこちら。

  

・過疎地域

・都会の道具

・日本の衰退の象徴

・仕事はないがのんびりしている

・自分は住みたくないetc…

 

 

!??

 

いやいやいや…

 

これ、地方創生についての大会だよね?

 

の割に地方めっちゃディスられてるよね?

 

ていうか二番目!都会の道具て!!

 

 

さっき日本の未来はこの子らに任せると言ったけどいやいやいややっぱり前言撤回…モヤモヤ…とした気持ちのまま政府関係者の講演へ。

 

 

えーーー中身何もない…!(失礼)

 

 

いやでも本当そうなの。

 

「大事なことを言ってるようで実は何も言っていない」ということをいかに行うかが政治家手腕の見せ所、と何かの本に書いてあったけど、まさにその通り。

 

いや、私の理解力がなかっただけかもしれないけどさ。

それを差し引いてもさ。

 

地方にも良い企業はいっぱいありますとか、地方へ人を派遣させる取組みをしてますとか、聞いたことのある話ばかり。

 

 

で?

 

 

地方の人口減少が著しい、だから都会に集中している人を地方に分散させたい、そのために地域おこし協力隊ふるさとワーホリふるさと納税やっています、地方企業にも小さいながら良い会社はたくさんあります、是非目を向けてください、うん、で?

 

その先のこと、例えば地域おこし協力隊でどういう効果があったとか、地方企業の知名度が低いからこういう施策をしてますとか、いっそ仕事をシェアするみたいに都会と地方で人もシェアできるサービスを検討してますとか、そういう、その先の話を聞きたかったんだけど…

 

講演の時間が短すぎるからっていうのもあったけど、ちょっと、いやかなりガッカリでした。

 

冒頭の

「地方」に対してどんなイメージを持っていますか?

の参加者の回答、あまりにも悔しくて「無限の可能性」って書いたんだけど、時間の関係で発表されず。オイ!

 

やはり地方を変えるのは政府でも意識高い系学生でもなくそこに住んでる人、住んだことのある人、そこに思い入れがある人、そういう当たり前の事実を再認識した1日目。

 

そして2日目に移ります。

 

ワークショップ中心に展開していき、途中若手官僚(初めて見た)(実在するんだ)のパネルディスカッションを挟み、最後に大臣も交えた日本の未来を考えるトークセッション。

 

ワークショップの内容は地方創生や教育に絡んだ内容、1日目でみんな地方創生に興味なさそうだしな…今日のグループワーク大丈夫かな…という不安は吹き飛びまして。

 

同じグループになった参加者は未来の官僚や教師になる人、未来の農業を研究している院生、ベトナムへのインターン生やアメリカからの帰国子女等々、ほんとうに色々な人がいて、色々な意見が聞けて、とても良かった。

 

そしてそれぞれが、何か自分の人生の中で課題を持っていて、それを解決しようと努力してて、それが回り回って地域のためだったり国のため、世界のためになってた。

 

いつも思うんだけど、こういうセミナーやイベントに行った時って、講師から新しく得るものよりも、その場を共にした人との繋がりとか、そこでの自分の振る舞いとか、そっちの方に満足感が左右されるんですよね。

 

福井にいると、若者は目が死んでる(マジで)し、中高年は思考が凝り固まっているし、高齢者はどんどん施設に入っていくし、地域の商店街はシャッター街だし、大丈夫かなこの県…ていうかこの国…って絶望するけど、東京に来て、日本について議論して、何かをしようとしている人たちがこんなにいるって知れて良かった。

 

最初は自分には何もすることがない、何もできないという無力感に襲われたけど、最終的には自分にも何かできることがあるかもしれない、というか自分は意外とできる奴かもしれない、そう感じさせてくれる良いイベントでした。

 

交通費宿泊費プラス参加費で3万円近くかかったけど、その価値のある十分な内容でしたやったね!

次もこんなイベントがあったら行きたいなぁ。

 

(しかし東京在住だったら参加費5千円だけで済んだのに、と思うと地方と都市圏の体験の格差を痛感しますね …。地方にいて一番嫌なことかもしれない。)